花粉症と黄砂

花粉症にかかる人が増え、アレルギー疾患そのものが増えている中で、
黄砂が花粉症の症状を悪化させる、という報告が増えてきています。

花粉症をはじめとするアレルギーがどのように黄砂と関係するのか、
また、花粉症の悪化のメカニズムがどうなっているのか、
まだよく判っていない部分も多いのですが、
花粉症などのアレルギーを持っている患者さんの体験からの報告であり、
黄砂に関する疫学調査が現在韓国、中国、台湾で進められています。


黄砂期間中、韓国ソウルでは65才以上の年齢者の死亡率が増加しているそうです。
心血管及び気管支疾患の死亡率が4.1%高くなったと言う疫学調査もあります。


黄砂の粒子は4〜8ミクロンほどの大きさです。

スギ花粉は30ミクロンです。

これはとても小さいように思われますが、
このサイズとなると肺胞まで到達する量としては少なくなり、
実際の濃度の3%前後といわれています。


ですので、全てが肺の中に入るわけではありませんが
多くは鼻で捕らえられるので、鼻にとっては負担になります。
刺激を与えるので、花粉症にはよくないと考えられています。


花粉症などのアレルギーは、黄砂そのものが起こすものではありません。

黄砂に付着しているカビ等や、汚染物質がアレルゲン(抗原)や刺激物質となります。
さらに、これに黄砂の中の SiO2のような成分が、
そのアレルゲンの作用をさらに強くする可能性が否定できなくなってきました。


黄砂(大気中を浮遊していた黄砂)は汚染物質を付着させます。

動物実験において、ダニ抗原や卵白抗原を入れなくても、
汚染された黄砂そのものがアレルギー反応に近い炎症を起こすという結果も出ています。

黄砂がアレルギーの病態を悪くしたのです。
黄砂はアレルギーを助長する物質ととらえた方がよさそうです。


ディーゼルから出る黒煙粒子はアレルギーを悪化されるとこが知られていますが、
この大きさは0.5ミクロンです。

これは肺の奥まで入りますし、アレルギーとの関係は明白です。

花粉症も黒煙粒子との因果関係が指摘されています。

こうした物質と花粉と、さまざまな要因があいまって、
花粉症やアレルギーになる人が増えているようです。


黄砂がひどい時には花粉症の人は、マスクをするか、
外に出ないという予防策を講じることが懸命だと考えられます。

花粉症でない人でも、今の黄砂の状況からは、
アレルギーになりやすい刺激を受けることになると考えられるため、
注意が必要かも知れません。

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